Archive for ◊ 1月, 2016 ◊

• 火曜日, 1月 26th, 2016

昨年11月10日に中標津の生産者を対象にベッセルスプリーダーJr.の実演と消毒(石灰塗布)の重要性の講習と実習をしてきました。

「ベッセルスプリーダーJr.」とは動力(エンジン)を必要としない、ドロマイト石灰に対応する簡易蓄圧式噴霧器です。5ℓタンクを採用しており女性でも塗布可能な軽量型の器械です。また、セラミックノズル・ステンパイプを採用しており石灰の強アルカリにも対応、丈夫で長くご利用頂ける商品です。

今回はベッセルスプリーダーJr.の利用で、手軽に蹄への石灰塗布や哺育環境の衛生的管理が可能な事、子牛と親牛の疾病の予防にも活用できる事、やがてこれらが乳質改善につながる事を塗布の実演をしながら説明し、実感して頂けたのではないかと思います。

主任1-1 主任2-2  蹄

   写真1 講習の様子      写真2 石灰塗布実演の様子    写真3 蹄への石灰塗布
㊟写真1、2は11月10日当日の写真、写真3は以前業務中に撮った写真を参考の為添付。

参加者が少人数(15人程)であった為、衛生管理のテーマから話題が広がり、哺育の方法や消毒の頻度等、参加者相互の貴重な意見交換の場となりました。

畜舎を衛生的に保つ為に酪農家の方々がどれだけ苦労と努力をされているかを痛感したのと同時に、現場の衛生管理に携わっている我々としては今回の「ベッセルスプリーダーJr.」の様な、手軽で、有効性の高い商品を作り続けなければならないと実感した実演会でもありました。

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• 木曜日, 1月 14th, 2016

畜産専門誌である(株)MPアグロ社が発行しているMPアグロジャーナルに弊社代表の梅原が今まで何度か畜舎環境衛生に関してレポートを掲載させて頂いています。昨年7月にも「農場HACCPと畜舎消毒」(MPアグロジャーナル2015年7月号No.22)という題名で発表させて頂きました。以下にて全文を紹介いたします(MPアグロジャーナル2015年7月号No.22から引用)。

農場HACCPと畜舎消毒

               有限会社ベッセル獣医環境衛生研究所

                     梅原 健治

はじめに
MPアグロの経営理念として「獣医療の発展と食の安全・安心に貢献する」とあります。動物医薬品販売として日本のトップ販売業の会社の基盤はこの経営理念にあるのではないでしょうか。

伴侶動物の世界は別として、畜産は少なくとも食に繋がることを前提に業務進行していかなければなりません。農水省は畜産農場を対象にHACCPの考え方を取り入れた飼養衛生管理認証基準を2009年8月14日に飼養衛生管理向上の取組認証基準として公表しました。HACCPについてMPアグロジャーナルにも取り組みの紹介がNo.2、No.5、No.12、No.15と4回登載されています。農場HACCPは食品HACCPの流れを汲んでいます。食品HACCPは食品の製造過程で危害が発生する恐れがある危害要因を明確にすることで、その危害を防止するための管理ポイントを設定して管理(監視・記録)し、危害を未然に防ぐ衛生管理システムです。(図1)。一方、農場HACCPは家畜に危害を与える恐れのある危害要因、あるいは家畜・畜産物を通して人に危害を与える恐れのある危害要因を、生産過程で危害を与えない程度まで除去・低減するシステムです。危害要因例として食肉への注射針の混入(物理的危害要因)、生乳への抗生物質の混入(化学的危害要因)、飼料への病原微生物の混入(生物的危害要因)等があります。

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                      図1

2015年4現在では、畜産全般で60農場が認証取得しています。(図2)は2015年1月現在で54農場取得)

畜種から見ると圧倒的に養豚が多く、次いで養鶏、そして肉牛・乳牛の順です。この差は、畜舎の構造・管理に起因します。養豚・養鶏は閉鎖的建屋である為、一度、病原体が侵入すると全体に蔓延し大打撃を受けます。そのため、予防に重点を置き、外部からの侵入に対して防疫を徹底しています。一方、肉牛・乳牛は殆ど開放的建屋となり、鳥、野生動物、細菌・ウイルス等の暴露を受けやすい状態です。農場HACCPの観点では病原体の農場への侵入は危険要因となります。そのため畜舎内の消毒が重要です。特にその薬剤に対する使用効果を踏まえなければ効果を発現しないことがあり、消毒の対象物を意識することが重要です。

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      図2

 消毒を考える上で前提となるポイント

まず第1に、感染となる細菌やウイルスの特性を知ることです。消毒の作用は細菌については菌体壁の破壊、菌体タンパク質の変性、菌体の呼吸作用阻害の3つのパターンがあります。ウイルスについてはエンベロープ脂質層の破壊、ウイルスタンパクの変性、ウイルス核酸の損傷にて不活化になります。

第2に、薬剤の特性・特徴をつかむことです。消毒薬の種類はアルコール、石灰、塩素系、逆性石鹸、両性石鹸、ヨウ素系、アルデヒド系、オルソ剤などが挙げられます。

第3には、第1、2を理解した上で、実際に行われる現場にあった方法で行われているかとのことです。例えば、口蹄疫ウイルスはエンベロープを持たず、pH6.5以下か11.2以上で不活化します(図3)。従って防除には、酸性か強アルカリの薬剤を使用します。中性の逆性石鹸は効果がないことになります。

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図3 口蹄疫ウイルスのpH感受性
農場HACCPに基づく実際の消毒方法の有効性について

①車両消毒

農場に出入りする際、車両の消毒を行います(写真1)。

車両は金属で出来ています。塩素系、強酸性のように腐食性が高い薬剤は好ましくはありません。実用的な防除のためとはいえ毎度消毒液に暴露される車体はボロボロになってしまいます。ターゲットとする細菌・ウイルスに対して考えなければなりませんが、車体についても考慮しなければ社会ニーズにかないません。仮に口蹄疫ウイルスをターゲットとするのであれば弱酸性をお勧めします。市場では中性系の逆性石鹸が主流ですが、そのものに手を加え酸性側に傾ける工夫が必要になります。生産現場で車体がボロボロになって悲鳴を上げている農場主を見かけたことがあります。防除の弊害です。

消毒薬の効果の有無以外にも消毒の対象物が何であるかも重要です。

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  写真1 車両消毒

②農場出入り口の石灰帯

石灰の有用性はpHによるアルカリ度です。石灰は強アルカリでそのアルカリ性によって菌体膜のタンパク溶解を起こします。

石灰粉体を農場出入り口に撒くことが一般的には推奨されていますが、撒いてから雨が降るとCO2ガス化によってpHは低下します。白い色は維持できていても効果持続の期待はできません。白くて良ければ白ペンキで十分です。これでは意味がありません。雨が降れば効力が半減しますのでその都度再投入となります。

一方、石灰塗布は乳剤としての病原菌の封じ込めと水和状態のアルカリ性の持続が長く持ちます。環境にもよりますが一般的に石灰乳剤の塗布でのpHは3ケ月の維持が確認されています。自然環境下で1ケ月以上も生存するヨーネ菌対策は石灰塗布しかありません。それだけ長く効果を持続できる薬剤は他にありません。これが、石灰塗布の最大の特徴です。石灰塗布は付着持続の良いドロマイト石灰がお薦めです。農場出入り口の石灰帯には車両タイヤへの付着消毒効果をもたらすための効能も含め、効果持続の観点から通路上に石灰塗布をし、その上に粉体散布が有効です(写真2)。

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写真2 (例)衛生管理区域とそれ以外の区域に分ける両区域の境界線石灰帯

③畜舎内石灰塗布

ドロマイト石灰にて畜舎内石灰塗布をする時、糞便をきれいに洗浄した後、石灰塗布しなければなりません。糞便付着のまま石灰塗布しても糞便が剥がれてしまえば石灰塗布の意味がありません(写真3)。また、消毒の意味合いで菌数の多い部分に集中するように行います(写真4)。壁の菌数を1とすると床10、壁と床との接点部分には100の菌数になるいわゆる1:10:100の法則があるといわれています。(図4)この壁と床との接合部分に重点を置いて消毒します。

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         写真3  畜舎清掃           写真4 ドロマイト石灰塗布         図4 1:10:100の法則

④踏み込み消毒槽

汚れた長靴、糞便付着の靴等で踏み込み消毒槽にて消毒を行い、場内に入る…。本当に消毒されたのでしょうか?

やはり糞便由来の汚れを水洗いで行ってから踏み込み消毒槽で浸漬しなければ効果は半減してしまいます。水洗いができないところでは、少なくとも2つの槽を用意し、1つは水洗いの大雑把な汚れをそこで取り除き2つめの槽には消毒薬の槽にて消毒して農場に入ることを勧めます(写真5)。

一般的な薬液は無色透明です。水なのか、雨なのか、薬剤が入っているのか不明です。

色がついていれば、その変化で汚れを判別できます。食品工場で使用されている除菌剤ベッセルサニーは区別できます。

また、平成23年4月より家畜伝染予防法改正にともない通年に渡って消毒を行うよう義務化されました。しかしながら北海道・東北地方では冬期間液体の消毒液は凍ってしまいます。だからといって、車両消毒に粉である石灰を振りかけるわけにはいきません。

冬季用の食品工場向け除菌剤としてウインターベッセルサニー(-52℃まで対応)も参考にしていただければ幸甚です(写真6、写真7)。

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写真5  2つの踏み込み消毒槽     写真6 車両タイヤ除菌            写真7 冬期踏み込み槽

⑤体、衣服の消毒

衣服への消毒方法は限られてしまいます。人体に直接触れる部分には強酸、強アルカリは体に危険が及びますし、次亜塩素酸ナトリウムも脱色等の使用制限があります。現状はアルコール、口蹄疫対策としては弱酸であるクエン酸が実用的です。

また、搾乳タオル用洗浄・除菌剤のベッセルクリーナーも衣服にも効果的です。

⑥器具の消毒

器具は、用途によって様々な材質や形状があります。加熱していいものや常温使用のものなどがあります。薬効としては一般的に有機物の混入は半減します(図6)。温度は、ある程度高温域の方が効果は発現します。時間も10分以上で、濃度は規定量(一般的にはそれ以上もそれ以下も望ましくありません)を守ります。次亜塩素酸ナトリウムは濃いほど効果はありません(図7)。

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図6有機物混入による濃度は半減します 図7次亜塩素酸ナトリウム濃度のpHの影響

⑦空中消毒

昨今食品添加物でもある弱酸性ジアスイが脚光を浴びています(写真8、図8)

次亜塩素酸ナトリウムの様な刺激臭は殆どありません。低濃度(50ppm)で効果発現します。細霧消毒による呼吸器病によるマイコプラズマ感染症にも有効とされてきています。

空気感染防除、PDD対策としての蹄の洗浄・除菌、ミルカー、バルククーラー、器具・機材、人への噴霧等の除菌に使用されてきています。今後使用用途により、ますます広範囲になっていく様相です。

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   写真8ジアスイによる細霧消毒                      図8ベッセルジアスイ効能

おわりに

以上、農場HACCPの観点から、畜舎の消毒については感染症に対する微生物の特徴を把握し、薬剤の特性を理解した上での、実務に即した方法を行うことによって、HACCPの謳っている「危害要因を未然に防ぐ」ことができると考えています。

Category: News
• 水曜日, 1月 13th, 2016

昨年も弊社の2大イベント「船上会議」と「観楓会」が開催されました。

船上会議とは、毎年8月の第1土曜日に行われているイベントです。別名「小樽まで寿司を食べに行こう会」です(笑)。「ベッセル」という言葉に「大きな船」との意味があり、年に一度ヨットに全員が「クルー」として乗船し、石狩から小樽まで操船します。モーターボートと違い、ヨットの操船にチームワークが要求されます。船がなかなか前に進まないこともありますが、このイベントを通してチームワークづくりを学ぶ絶好の機会となっています。小樽に到着し、船での協力作業により達成感・一体感で皆の気持ちが一つになります。

昨年も無事小樽まで到着し、皆で美味しい海鮮料理に舌鼓し、仕事やプライベートの話で多いに盛り上がり、リラックスしたひと時を過ごしてきました。

一方、観楓会とは、毎年秋に社員・パートとその家族皆で参加して行われるイベントです。子供たちを含め全員対抗のレクリエーションを行い、社長厳選景品が当たる一泊二日の旅行を開催しています。また、その年の優秀なアイデア等に社長賞が贈られ、モチベーションを高めています。

今回最初は予約が数か月待ちの虻田郡真狩村にある有名店「maccarina(レストラン・マッカリーナ)」で上半期の業績発表と社長賞の授与、昼食会が行われました。その後、ルスツリゾートホテルで一泊し、付属のアミューズメントパークで楽しい時間を過ごし、最後に豪華景品や新米を10㎏とETカボチャを頂き帰宅となりました。家族ぐるみで楽しい時間を共有できルスツを満喫できたイベント盛り沢山の年になりました。

弊社は、決して規模の大きい会社ではありませんが、この様にアットホームな環境で、独身の方ももちろんのこと、子育て家庭に理解があって、家族持ちの方にも働き易い職場を提供しています。アイデア・意見・疑問等があった際、直接社長にアプローチできるのも小さい会社ならではの利点だと考えます。現在弊社は道内に研究所を3つ設けており、主に北海道の畜舎衛生管理に携わっています。弊社に興味のある方、北海道が大好きで北海道の畜産に力を注ぎたい方、私たちと一緒に働いてみませんか?いつでもご連絡お待ちしております。

Category: News